前回紹介したHow to Get Away with Murder、邦題は「殺人を無罪にする方法」。
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この番組の新シリーズ、シリーズ6が8月の頭から配信が開始されました。
このシリーズ6がこの作品の完結編のようなのですが、とても面白かったので周りの人に布教すべく記事にしてみることにしました。
殺人を無罪にする方法:How to Get Away with Murder
私は刑事もの番組や捜査系番組が好きなのですが、このドラマではその刑事ものとは逆サイドの弁護側の物語です。
シリーズ1ではこの敏腕弁護士アナリース・キーティングが講義を行う授業に、フレッシュマン(新入生)として5人の生徒役が登場する序章となっています。
全てのストーリーはこのシリーズ1で起きたことをきっかけに連鎖的に全て発生してしまっている印象がありました。
シリーズ完結作となるシーズン6ではこの生徒たちが卒業の年を迎え、アナリースもまだこのシリーズ1で起きた殺人事件に関して共謀罪を疑われ続けているという謎の展開。
シーズン6では、キャラクター達が老いたところまでいくのでこのシリーズ6で完結のようです。
アナリース・キーティング
この人の周りで起こる事件や殺人は、この人が必ず疑われていると言っていいほど気の毒な目に合う弁護士さんです。
敏腕すぎて検察や警察関係からかなり嫌われてどうにか牢屋にぶち込みたいって思われてるんでしょうか?
彼女が殺人をしたことはないしかなり近い場所にいるのは事実ですが、それを全て彼女に罪を着せようとする検察や警察には、やはり黒人を目の敵にする差別的な印象をも覚えました。
これが黒人がアメリカで生きていく上で感じる生きにくさなのでしょうか?
このアナリース・キーティングを演じるヴァイオラ・デイビスさんも、ハリウッドでは人種間のギャラの違いについて疑問を投げかけていた人の一人だそうで。
女性のギャラは男性の半分と言われたりもするけれど、黒人は白人の10分の1くらいしかもらえない。
私はオスカー、エミー賞、2つのトニー賞を獲得した。ブロードウェイにもオフ・ブロードウェイにも出たし、テレビも映画もやった。本当にすべてを。
素晴らしい作品を主演した人なので肌の色の違いなど関係なく、それ相応にギャラをもらってほしいですね。
前回記事でも紹介しましたが、ウェスは「ハリー・ポッター」でディーン・トーマスを演じたアルフレッド・イーノックさんによって演じられています。
ディーンと言えば、ハリーより先にジニー・ウィーズリーと付き合った男の子です。
このアルフレッド・イーノックさんはイギリスで生まれたイギリス人なのですが、この作品ではイギリス人らしいアクセントで話さず、アメリカ英語アクセントで演じています。
ここまでアクセントを流暢に操れるとなると、ケイト・ブランシェットさんのような天才努力家を彷彿とさせます。
またこのシリーズでは二役分演じておられ、別の役で再登場します。その役でははお母さんとスペイン語で喋り、またこの英語のアクセントもスペイン語風のアクセントに挑戦してます。明らかにウェス・ギボンズとは違う喋り方なんです。この小さな気配りには脱帽です。
ほんと、ちょっと実際に見てみて自分で聞いてみてほしい。
社会では不平等に扱われている人達を代表したドラマ
このドラマに出てくるキャラクターは、養子や同性愛、黒人や移民など、いろいろな不平等だったりつらい境遇にあう立場に置かれる人がよく出てきます。
ゲイやレズビアンと呼ばれる人たちにしかわからない葛藤や悩み、移民の子の悩み、黒人として生まれて不平等に扱われる境遇など、あまり目にしたことのない場面を目撃できます。
ドラマに普通に出てくるので、それもまた普通のこととして扱えるようになってきます。いや、普通として扱わなければいけないことなんです。
これからこういった不平等な立場にいる人が改善を求めるような取り組みがたくさん出てくると思います。私は税金払ってるならしっかり平等に扱うべきだし、何人とか関係なく人は平等に扱われるべきだと思います。
誰しも初めてのことがあるのは当然ですが、初めてのことに不快感など覚えず、いろんな立場でものを見極められる人がもっと増えればいいと思っています。
逆にこういう風に不平等さをドラマに扱えるようになってくると、そういう人達がどういう目にあっているのか分かって、周りも寛容になってくるようになると思いたい。
完結編のシリーズ6では数回驚かせられる展開となり、楽しめました!
シリーズ6はいままでのシリーズと同じように誰かが死亡するところから始めるのですが、このパターン化入ったとみせかけて実はこっちなんです!という展開になりました。
私も予想としては、最初に死亡する人として出てきた人が死ぬことになってその過程をドラマ内で説明してくという感じでパターン化予想をしてしまっていたんですが、かなり予想の斜め上をいく展開となり、「うお、やられた~!」と思ってしましました。
このいつも視聴者を驚かせられる展開を書けるシナリオライターにも脱帽です…!
真ん中らへんで1サプライズ最後のほうには4~5発サプライズが待ってました(笑)
さすがに思ったのが、身内内でくっつきすぎ
このドラマの中の恋愛模様はコナー&オリバーカップルを除き、いろんなところでくっつきあってます。
特に見ててイライラしたのが、フランク。
あっちこっちフラフラしてないでどっちかに腹決めなさいよ。
あとがき
というわけで、このHow to Get Away with Murder。
シリーズ6ではシリーズ内最多の死者キャラクターを出す、満身創痍の完結作となってます。
最期まで驚かされる内容で、私は面白いと思いました!皆さんはどうでしょうね?もちろん、つまらなかったという人もいるかもしれないし、何かに憤慨する人もいるかもしれないですね。
私は打ち切りなどなく、新入生が登場するところから始まり卒業という節目で全てを終わらせられたので、ストーリー的にも最後まで走り切った作品だと思いました。なので良い印象の方が強いです。
刑事ものや裁判などの映画が好きな人は是非みてみてくださいね!